Scenes of New Habitations

Ja

En

Tw

住むの風景

22年6⽉12⽇ 岩⼿県陸前⾼⽥市

早稲田大学 小林恵吾研究室, 小林恵吾

22年6⽉12⽇ 岩⼿県陸前⾼⽥市

陸前高田かさ上げ地近くの川原川の土手。堤防を緑で覆うことにより、親水空間が生まれている。

陸前⾼⽥市役所の永⼭さんに案内していただいた。ここでは⾼⽥町・今泉町の⼟地利⽤整備や川環境の管理体制など⾏政的な復興事業についてお話を伺う。今までの課題と今動き始めたプロジェクトについて、実際に町全体を歩きながら教えてくださった。
震災復興として市全体の大きな課題となっているのが嵩上げ地の活用法である。嵩上げがスムーズに進まず、完了までに時間を要したことにより、自主的に移転したケースが多い。また、高台移転地区における現状として人の繋がりに重点を置きながら進行しており、新たな地区ごとにも昔からのコミュニティを意識して取り組んでいるとのことであった。

このように、まだまだ多くの課題がある陸前高田だが、新たな取り組みもたくさんある。今年の秋にオープンする博物館や始まったピーカンナッツの栽培、みんなの家プロジェクトなど、地元の⼈と⾏政が共に取り組んでいる復興プロジェクトの詳細を知ることができた。

道の駅⾼⽥松原で昼⾷をとった後、リアス・アーク美術館と気仙沼市東⽇本⼤震災遺構・伝承館を訪問。震災から10年以上が経った今でも残されている被災物や遺構を⽬にし、今後も語り継がれ、⼈々の記憶に刻まれることの⼤切さを痛感した。
2011.3.11にテレビの向こう側で⾒ていた⾵景が、⽬の前に残されていることを⾒て、改めて多くの⼈の命を奪った⾃然災害の脅威とこれから災害⼤国である⽇本が⽴ち向かっていかなければならない課題など多様な観点から災害を⾒ていくことの必要性を考えた。